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いわいレポート:第24回

今後の金の価額はどうなるか−なぜ金は下がりつづけ、その後上昇に転じたのか−


2008年03月04日

 19718月迄の金本位制だったとき金の価格は1オンス35ドルと固定されていた。アメリカでは個人の金保有と売買を禁止して、非常に安く金価格を固定していたのだ。もし金の値段が高ければ競ってドルは金に交換されてしまう。金との交換を防ぐため意図的に安値に固定する必要があった。しかしそれでも世界の投資家の間には金本位制廃止の不安が広まり金の流出が続き、ついにアメリカ政府の金保有量はかつての22,500トンから1971年には8,880トンに6割も減少してしまう。これではドルの発行が続けられない恐れがある。金本位制廃止は当然だ。だが実際に金の自由化が決まったのは3年後の197412月である。この時初めて「国民の金所有の自由化と、ニューヨーク金先物市場開設」が認可された。この後金は暴騰し1980年には1オンス最高850ドル(1s換算2,730ドル)を記録する。金が長く低価に抑えられていたこともあるが、一番大きな原因は新しく発行された紙きれであるドルへの不信感であろう。しかし不思議なことにその後20年間金価格は一貫して下がり続け1999年には13以下の250ドルまで値下がりする。ドルが紙きれとなり、莫大なドルの増刷りによりインフレ化が進んだドル20年間に金ほど値下がりしたものはない。この原因については諸説さまざまであるが、私は常識的に次のように考える。

 

 紙きれであるドルを基軸通貨として流通することに成功したアメリカは厖大な富を手に入れることができた(紙きれで世界中からあらゆるモノを収奪できた)。この利益を存続させるためにはドル紙幣を金貨幣に対して圧倒的に優位に立たさなければならない。

 このため金の価額の引下げにあらゆる努力をしてきた。欧米の銀行は金の価額が上がりだすとイングランド銀行やスイス中央銀行の金売却などあらゆる方法で金の価額を押え込んだ。ドル紙幣こそ基軸通貨である。金はその地位を失ったと宣伝する戦略が当然働いたこと。

 二点目は金価格を抑え込むことにより、金鉱産業を赤字に追い込み、欧米資本が南アフリカなどの金鉱株の買い占めに成功したことである。これらを立証する不気味な動きがある。

金価格の下落の中でアメリカは必死で金の保有量の増加に努めている。全世界の金の産出量は1980年〜12年間に1.74倍であるが、アメリカは金鉱に厖大な投資を行い、この間の産出量は11倍に達している。

 

 アメリカ政府の金の保有量は(IMFを含めて)この20年間著しく増大した。

 これが金価額が一時暴騰し、その後20年間下がり続けた原因であろう。

 しかし紙きれであるドルを無限に増発し、世界中を投機経済(働かずに金も儲けるバクチ経済)に巻き込んだドルが、それ故に暴落しないわけがない。これを防ぐのは金本位制復帰しかない。2001年始めより金がじりじり値上げを始めたのはこのためである。勿論変動はあるが、ドルの暴落と、永らく低く抑え込まれていた金価額の上昇は止めようがない。




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