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2007年2月28日:東京本社

政府系金融機関整理統合に物申す



東京

  2008年10月の統合に向けて、政府系金融機関の役割付けの最終調整に入っている。民業圧迫の批判の下、中小企業向け融資については、民間金融機関の融資が困難な中小・零細企業への融資に絞り込むという内容である。具体的には、融資目標数値も現状の融資実績から大幅に削減するという内容になりそうである。


  小泉改革の大きな柱の一つである「民でできることは民へ」の代表例として、省庁間の利害を越えて調整が進められてきた、いわば前政権の持ち越し案件である。タイトルは耳に心地よいが、内情はきな臭い。 「最初に統廃合ありき」で、統合することが目的であり、借り手の立場は全く後回しになっている。全銀協や経団連は「民業を圧迫している政府系金融機関の抜本的な改革が不可欠」として、政府系金融機関の整理統合を主張し続けてきた。アメリカも政府系金融機関の改革を求めてきた。


  地域金融機関としての地銀・信金・信組ならともかく、メガバンクは収益源を他に移しており、中小企業の融資による収益への影響は微々たるものだ。 しかし、全銀協の組織の大半である地域金融機関に配慮して、言っているに過ぎない。郵政民営化の際も、全銀協の批判は、今と同じ趣旨のものであった。結局、郵貯もメインでつきあっているのは、中小企業か個人であり、メガバンクにとっては実はさしたる影響がない。改革という美辞麗句が踊っているが、内情はどうであろうか。改革に対しては、「総論賛成、各論反対」はどこの業界でも同じなのである。


  統合に伴い、 店舗の統廃合・職員のリストラが大幅に実施される見込みだが、それは大いに結構なことであり、いままで手付かずだった「官の改革」の一環として、是非やるべきである。民間の企業であれば、しごく当然のことである。しかし、民業圧迫の名の下に、現実の数値目標まで掲げて中小企業の融資の削減を強制するのは、おかしいのではないか?純粋な民間企業であれば、社会的なニーズがあり、かつ儲かる事業については、誰に文句を言われることもなく、事業として推進すべきである。少なくとも、中小企業に対する融資は、社会的な要請は強く、それなりの金利も取れて、収益に貢献するはずである。削減目標を掲げてまでも、政府が規制するのはおかしい。日本は資本主義の国であり、自由競争が大原則なはずである。それを業界団体である全銀協が言うのはますますおかしい。
 

   さらに、保証協会の代位弁済の制度が今年10月契約分から変更となる。現在の制度では、保証協会付き融資が焦げ付いた場合、保証協会が損失の全額を借り手に代わって金融機関に代位弁済する。 10月以降の契約分については、代位弁済は融資額の8割に限定されてしまうこととなる。保証協会付き融資でも、金融機関は損失の2割を負担することとなるため、今後は保証協会付き融資の与信にも慎重になると予測される。保証協会付き融資なら融資できる」と言われてきた中小企業は、融資の道も閉ざされてしまうところも出てくるのは、十分予想がつく。
 

 今回の措置も大企業優先、中小企業切捨ての一つと受け取らざるを得ない。

   

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